映画『シン・ウルトラマン』の感想

ウルトラマン全然見たことないし何も知らないなと思いながら見にいった。面白かった。以下ネタバレ。

 

面白かったんだけど、なんかすごくあっさりしていたなと思った。ハラハラドキドキしなかったというか……

多分クライマックスのせいだろうと思う。最終的にゼットンをどうにかして地球が救われる結末はもうわかってるわけで、ここでのハラハラ要素は、「ウルトラマンは、神永は、生きて帰って来れるのか?」ということ。でも、「頼む、帰ってきてくれ〜!」って強く思えるほど、それまでの描写でウルトラマンにも神永にも愛着がわいてなかったし、仲間同士の絆とかヒロインとの関係性とかもそれほど……いつの間に君たちそんなに絆深くなったのって感じで乗れなかった……。あとゼットンをどうにかするところ、映像的にも特に心を動かされなかったというか……フーンて見てた……。あの変身シーンは良かったが……

ヒロインの話で言うと、あっ、ここは出撃前の唐突なキス!と思ったところでキスしなかったのでそういうスタンスかって思ったけど、当初はキスしていたのを唐突すぎるからカットしたという話を観賞後にTwitterで見た。カットでよかった気もするけど、そこはもう唐突なキスで良くない?って思う気持ちもあったので、出撃前の唐突なキスってちゃんと効果あるんだなと思いました。

そういえばヒロインがウルトラマンを見て「綺麗……」って言うのはよかったです。一目惚れってことだったのかあれは。

 

良かったところ

メフィラス戦が一番よかった。戦闘BGMかっこよかったし、胡散臭くて魅力的な敵キャラ。新手が来たからさっさと逃げよって場面で急に君を殺すまでしたくないよとか言い出す小物感もかなり良い。居酒屋の支払い、神永金もってるのか!?ってハラハラしてたのに結局どうなったのかわからなくて……気になります!

ゼットンもかっこよかった。デカすぎ。生物というより建造物に近い感じで意志なさそうなのにめちゃ強いのもよい。

ザラブも表面だけのペラペラな形状?でかっこよかったですね。

敵が知的で対話できるような奴が多かったので、もっとパワー型の獣を出してプロレスバンバンやってほしかった気持ちがある。

ウルトラマンがクルクル回転したり、飛び方とか、空中での動きがシュールなのは良い感じだった。そうはならんやろを堂々とやるの特撮っぽくていい。特撮のこと知らないけど。一応重力がどうとかの説明もあったし……。ビーム?を真剣白刃取りしてぐいっと曲げて振り払うのも、「コレコレ〜!!」感があった。何がこれこれなのかわかりませんが。

地球を救うために一人を犠牲にして良いのか?という葛藤が一応入れられて一瞬で処理されたの笑っちゃった。話が早い。

 

よくわからなかったところ

巨女とか匂いを嗅ぐとかいきなりフェチ要素がギャグっぽく入ってきて、なんだこれ?ってなりました。特に匂いを嗅ぐシーンはそんなに執拗にやらなくていいよ!気持ち悪いよ!監督の趣味なのかな……。でもテレビシリーズだったら1話や2話こういうのが入ってくるのもなんかありそうだしな……って思いながら見ていた。

新しく入ったばかりのアサミさんはともかく、他のメンバーは神永の中身がいきなり入れ替わってあんなんになっちゃったのに何も気づかないのか?というのも気になった。元々あんまり自分の話をしないキャラだったらしいけど、それにしても……。それで最後に帰ってきたのはただの神永なんだよね……?大丈夫か……?

あと、物理くんの天才描写に、なぜかだいぶ辛い気持ちになってしまった……。

 

そういえば、ウルトラマンが命を賭して最後の敵のゼットンを倒すという筋は知っていたな。ウルトラマンが罪滅ぼしで人間と融合したというのも、ゾフィーの存在とかもなんとなく知っていた。柳田理科雄空想科学読本を読んだのでそれで知ったのだと思う。